出版社が著者を搾取できるのは、出版の最終的な決定権を出版社がもっているからだ。契約による報酬を払いきったあとの利潤(あるいは損失)をとる権利を残余コントロール権とよび、これを誰がもつかによってガバナンスの構造が決まる。現在の出版業界は、出版社と取次がコントロール権をもって在庫リスクも利潤もとる委託販売だから、小売店と著者にはリスクもないがリターンも少ない。